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自作PCユーザーが知るべき SSD・NVMeトラブル完全ガイド

 

トラブル診断と安全復旧の実践ガイド

自作PCユーザーが知るべき SSD・NVMeトラブル完全ガイド

自作PC向け SSD・NVMeトラブル完全ガイドのイメージ
サムネイル

SSDやNVMeが突然認識しない、Windowsが起動しない、転送速度が極端に落ちる――複数要因が絡むトラブルを、安全に切り分け・解決するための実践ガイドです。

SSD/NVMeの基礎と自作PC環境での特徴

SSDはフラッシュメモリを用いるストレージで、SATA接続の2.5インチSSDと、PCI Expressレーンを用いるNVMe M.2 SSDに大別されます。自作PCでは、マザーボードのスロット構成やレーンの割り当て、ヒートシンクの有無、ケース内エアフロー、電源品質、BIOSのストレージ設定が性能と安定性に直結します。

接続方式の違い

項目 SATA SSD NVMe M.2 SSD
最大帯域の目安 約 550MB/s 前後 PCIe 3.0 x4 ≈ 3,500MB/s / PCIe 4.0 x4 ≈ 7,000MB/s 以上
フォームファクタ 2.5インチ(7mm厚) M.2 2280 が主流(2230/2242 等)
発熱 比較的低い 高負荷で温度上昇(サーマルスロットリング)
相性論点 少なめ マザボ世代/CPUレーン/BIOS設定/ヒートシンク干渉など

自作PCで起きやすい特有の落とし穴

  • M.2スロットの種類違い(PCIe専用/PCIe+SATA/キャッシュ用)を誤選択
  • GPUやSATAポートとレーン帯域の取り合い
  • ヒートシンクの締め付け不足やサーマルパッド厚の不適合
  • CSM/UEFIやストレージモードの不一致
  • 古いBIOSによる認識不具合・安定性低下

代表的な症状と初動判断

起動しない/OSが立ち上がらない

  • POST画面に到達するか、ビープコードやLED表示に異常はあるか
  • BIOSでブート順とストレージ検出状況を確認
  • 周辺機器を外して最小構成で再テスト
注意:再起動の連発や無闇な電源断はファイルシステム破損の原因。検証のたびに状況メモを残しましょう。

ディスク管理で未割り当て/RAW表示

  • 別PC・別OSで読み取り確認し、プラットフォーム依存を切り分け
  • SMART情報を読み取り、エラー項目と温度履歴を確認
  • 重要データがある場合は書き込み操作を避ける

突然の速度低下/ベンチマークが伸びない

  • 温度推移を取得し、スロットリングの有無を確認
  • 空き容量20%以上を目安に確保
  • スロット帯域(PCIe世代/レーン数)を仕様で再確認

ときどき認識が消える/コピー中に固まる

  • 電源12Vの安定度、ケーブル接触、延長ライザーの有無を点検
  • NVMeを別スロットに差し替え、再現性を比較
  • ヒートシンクの取り付け圧とサーマルパッドの密着を再調整

安全第一で行う診断フロー

  1. 症状・操作履歴・更新有無をメモ。イベントログも確認。
  2. 環境の最小化(不要なSATA/USB外し、メモリ1枚差し、別M.2スロット等)。
  3. BIOSのAHCI/RAID・CSM・Secure Bootを確認。旧版なら安定版へ。
  4. 別OSメディアで起動しSMART参照。ベンチは短時間にし温度相関を観察。
  5. ヒートシンク圧・パッド厚・清掃、配線緩み、エアフローを再点検。
ヒント:並行対策は禁物。必ず“一手ずつ”検証。

ファームウェア・温度・寿命管理

  • FW更新はリリースノート確認+事前バックアップ後に。
  • ピーク温度が高いと速度低下・認識断続。GPU直下のM.2は要注意。
  • TBW/使用時間/書込み量を定期記録し、可視化をルーチン化。

修理・交換・復旧の判断基準

交換を優先

  • 保証内の初期不良が疑われ、別環境でも再現する。
  • SMARTに重大エラー。症状が進行的。
  • 容量/帯域拡張など性能要件の見直しが必要。

復旧を優先

  • 取り戻せない重要データがある。
  • 認識が不安定で書込みが悪化リスク。
  • 複合要因で原因確定前に安全策が必要。

安全運用・バックアップ設計

  • OS用とデータ用を分離。復元テストを定期実施。
  • 大容量は分散&オフライン保管を併用。ランサム対策。
  • 温度/SMARTを監視し閾値通知。更新はバックアップ後に。

秋葉原でおすすめのパソコン修理店ランキング

最新の受付状況・料金・営業時間は各公式ページでご確認ください。

 

1位:パソコン修理 PC Fixs(秋葉原店/高田馬場店)

PC Fixs(秋葉原・高田馬場)
出典:PC Fixs 公式サイト

現場所感:在庫と工程設計が的確で説明が一貫。精密分解・基板修理にも強く、納期が読みやすい

強み(要約)

対応機種 Windows / Mac / Surfaceまで幅広く対応
データ配慮 データ保持を重視。口コミでも復旧事例の言及多数
スピード 迅速・親身な対応。納期相談に柔軟
費用感 持込/宅配は診断料無料。作業費は見積
依頼手段 持込/宅配/出張に対応

向いている人

  • データを残したまま直したい
  • 短納期で確実に直したい
  • 他店で断られた精密トラブル

公式HP/出典:PC Fixs

地図(秋葉原店)


 

2位:ドスパラ 秋葉原本店

ドスパラ 秋葉原本店
出典:ドスパラ 秋葉原本店 公式

PCパーツが豊富。購入相談と軽度トラブルの同時解決に便利。

向いている人

  • メモリ増設・SSD換装なども同時に検討
  • 店頭で実物を見ながら相談

公式HP/出典

地図


 

3位:パソコン工房(秋葉原本店)

パソコン工房 秋葉原本店
出典:パソコン工房 秋葉原本店 公式

BTOや周辺機器の相談と併せて、軽~中度トラブルにも対応しやすい。

公式HP/出典

地図


 

4位:パソコン修理イーハンズ 秋葉原店

パソコン修理イーハンズ 秋葉原店
出典:パソコン修理イーハンズ 秋葉原店 公式

液晶・キーボード・ヒンジ・ファンなど部位交換に強い。受付前共有(症状・型番・OS・希望納期)で見積精度UP。

公式HP/出典

よくある質問

SSDを何度も差し直すのは危険?

静電気や端子摩耗のリスクがあるため、検証は必要最小限に。作業は必ず完全断電してから。

ベンチマークで速度が出ない

温度・空き容量・スロット帯域・常駐・測定設定を順に確認。高負荷の連続は短時間に。

Windows更新後に認識しない

更新に伴うドライバやストレージ設定差分の可能性。復元ポイントやBIOS差分確認を。

まとめ

SSD・NVMeトラブル対策のまとめ

SSD/NVMeトラブルは、OSやドライバ更新・設定の差異といったソフト要因に、温度・電源品質・スロット帯域・物理的接触不良などのハード要因が複合して起こります。最短で解決する鍵は、データ保全を最優先にしながら、状況の記録→環境の最小化→BIOS/設定確認→別OS起動での可視化→物理点検という段階的な診断フローを崩さないことです。ベンチやファイル修復系ツールは効果的な場面もありますが、症状やSMARTの悪化兆候がある場合は“追い打ち”になり得るため、短時間・低負荷・途中経過のログ取得を徹底しましょう。

再発予防では、ピーク温度の抑制(ヒートシンクの密着・エアフロー最適化)、空き容量の確保(目安20%以上)、FW/BIOS/ドライバの計画的アップデート、そして週次/日次の自動バックアップ+定期的な復元テストが効きます。書き込みの多い用途(動画編集・仮想ディスク・大規模ビルド)は寿命指標(TBW・使用時間・ホスト書込み量)をダッシュボード化し、閾値通知で早めに手当てを。

次のような状況では、自己対応を止めて専門店へ相談するのが安全です:①重要データが未退避のまま認識が不安定、②SMARTに重大エラーや異常温度の記録、③基板損傷や液体こぼし等の疑い、④原因が特定できず再現性が上がる、⑤業務や学業でダウンタイムを許容できない。秋葉原エリアの修理店は部品在庫・検証環境・診断フローが整っており、データを残したまま短納期での復旧が期待できます。

  • やってはいけないこと:連続再起動・長時間ベンチ・不用意な初期化/再インストール・温度無視の長時間コピー
  • すぐやること:現状ログ化→不要機器を外す→別スロット/別PCで可視化→バックアップ確保→原因切り分け
  • 日常運用:温度とSMARTの定点観測、アップデート前後のバックアップ、エアフローと清掃の習慣化

トラブルは必ずしも“壊れた”ことだけが原因ではありません。記録・検証・保全の三本柱で落ち着いて切り分け、必要に応じてプロを頼る――これが最短距離の解決策です。

  • この記事を書いた人

ナカムラ

元PCショップの修理担当として約8年働いていました。現場での修理対応はもちろん、部品の調達や品質チェックなど、裏方の仕事もいろいろ経験してきました。 今はフリーライターとして、パソコン修理やデータ復旧、BTOパソコンの構成など、PCまわりの話題を中心に記事を書いています。国内外のパーツメーカーや修理業者、データ復旧の専門会社とも多くやり取りしてきたので、現場の「リアルな話」や「本音」も交えながら、読者に役立つ情報を届けるよう心がけています。

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